9周年


オカモの店にて。
購入したてのモンテ A の 5Box、店に置いといてもらうためにルシタニアス6本とバーニッシュ4本、それとオカモがデイリーで喫う用にパルタガスのストックから 3、4 種類のビトラを選んで見繕い、祝いに行った。
週末によく会う常連さんもいて、そこそこの賑わい。
隣に座ったのもなんかの縁なので、ほとんどシガーをやったことがないという彼にも A を一本進呈し、一息ついたオカモと3人で9周年を祝って火をつけた。


吸い始めは明らかに微妙。バターを塗って焼いたトーストのような軽妙なフレーバーと、モンテらしい土臭さはあるのだが、23cm 程度という異常な長さもあってか、主張が小さい。ありていに言えば軽すぎる。3cm 程度短いが相当長い部類に属するルシタニアスは、長くても最初から濃厚な芯を感じられ、どうしても比較をしてしまう。
端的に言えば、退屈な拷問。
これはモンテ自体が俺に合わないのだと考えたほうがよさそうだ。
ちなみに、2時間弱を経過して中盤になると華やかさが増し、スパイスを混ぜたフレーバーが心地よかったが、何よりニコチン量が増えたことを嬉しく感じた。
いやー、こういう変化より何より、最初からこういう味でいいですよ。
オカモも常連の彼も似たような感想を持っていた。
まぁ三人とも酒飲みの部類で、飲むものも味のはっきりしたハードリカーが多いから、嗜好の問題なんだろうとは思うけどなぁ。
ちなみに、Aは1本ずつ木箱に入っている。過剰包装w
見てくれの強烈さだけが残り、こんなことなら6本持っていったルシタニアスで祝えばよかったとちょっとがっかりした。


味覚の類は、人生観を反映することが多い。
特に嗜好品はその傾向が強い。
そんな話をしていたら、音楽もそうだと来た。
結局「感性というもの自体をどう捉えンの?」って話なんじゃねぇのってところに落ち着き、なにやらそれ以上その話をするのがバカらしくなったw
まぁ酒飲みながら話す話なんざ、そのくらいで丁度いいのよ。
達観も悲観もできないで過ごしている分、そういうゆるーい落としどころで表面上よしとしてしまいがちなのかもしれん。
逆に琴線の寸でのところまで踏み込まれると、妙にあせる。
最近、暗闇を彷徨うのが俺らしくていいと言われたが、正しく理解されてると感じて大いに嬉しかったが、その実、微妙なとげも残った。
俺自身、暗闇を照らすものは希望ではなく艱難辛苦だと思っちまってんだから救いようがない。進む先は艱難辛苦か永遠の暗闇か。それでも、俺のまなこに映るのは輝きに満ちた未来だったりする。
俺らしさを指摘してくれた彼は、あるいはそういう目線もひっくるめて俺らしさと見取ってくれたのかもしれんが、救いのなさを再確認した分だけ、とげになっちまったのかもしれない。


あー、そうだ。Aはあと2本残ってる。
たぶん、吸う機会は Fuck O だろうと思う。
葉巻に罪はない。
恐らく、吸う側の人間に何かが足りてないだけなんじゃないだろうか。