大理の新市街地、下関を歩く

虾鬼のたっての希望で、いわゆる観光地ではないところを歩き回ることとなった。
最初に彼が見つけた路地は、パンダさん曰く「アパートの敷地だと思う」。
さらに進みたがる虾鬼を「都営住宅とかにカメラ持った外国人 3 人組みが入ってきてたら住人はやな顔するだろう」と説得し、住宅の敷地から離脱。
ここのアパートは、建物が古いながらも花や植木がよく手入れされ、住民皆が綺麗にしようと思っているのが伝わってきていい感じだった。
次に虾鬼が向かったのは隣の細い路地だった。

こんな風景はなんの変哲もない日常なのだろうが、旅行者としては、そういうものに触れたときに自らの縄張りの外にいることを痛感したりするものだ。

いたるところに簡易朝食屋があり、屋台も出ている。
売られているのはお粥だったり、ちょっとした揚げ物だったり、パンだったり。
ホテルで朝食を食べたばかりだと言うのに、食欲旺盛なパンダさんが何かを買おうとしている。目を合わせてはいけない。きっと「どう?」と聞かれ、有無を言わさず一切れ*1を食べることになるのだから。

やがて大通りへ出ると目の前は学校だった。十字路の角に公安がいる交番があり、虾鬼とよからぬいたずらについて話が弾む。大通りに沿って多くの店が並ぶ。虾鬼は地図を欲しがっていた。地球の研究に余念がないように見えるが、彼の致命的なまでの方向感覚のすばらしさは地図を以ってしても補うことはできない。
ふと見るとケーキ屋がある。パンダさんが「こっちのケーキはどピンクのデコレーションとかがあって毒々しいよ」と説明してくれた。
毒々しいで母星の何かを思い出したのか、虾鬼が興味を示した。俺様は、興味を示した虾鬼に興味を示し写真を撮った。

*1:あるいは相当量